大阪の社会保険労務士、村田社会保険労務士事務所による労務管理情報

企業が求めている新入社員の「質」とは?

中小企業ほど新入社員の質が低下している!?

日本生命保険では、新入社員に関する企業へのアンケートによる調査結果を発表し、約4割の企業が、5年前よりも新入社員の質が低下したと感じていることが明らかになりました(調査は今年1月に実施。全国の2,669社から回答)。
企業全体では、新入社員の質が「向上している」と回答した企業(42.5%)と「低下している」と回答した企業(42.6%)はほぼ同じ割合でしたが、従業員300人以下の中小企業では「向上している」(37.7%)が「低下している」(44.2%)を上回り、従業員が少ない企業ほど新入社員に対する評価が厳しいという傾向がわかりました。

 

なぜ質が低下していると感じるのか

質が低下した理由(複数回答)としては、上位から「コミュニケーション能力・協調性の不足」、「向上心・積極性の不足」、「忍耐力の不足」の順となっています。それらの原因としては、「小中学校時代の教育に問題がある」という指摘が目立っています。

 

採用時に重視する能力は?

では、企業の採用担当者は、新入社員の採用時に何を重視しているのでしょうか。
ソフトバンク・ヒューマンキャピタルでは、2008年度の入社予定者と採用担当者の意識調査結果を発表しましたが、それによると「コミュニケーション能力」を最も重視しているとの結果が出ました(調査は今年2月に、人事採用担当者100人と入社予定者400人を対象に実施)。
企業の採用担当者が入社予定者に期待している能力は、上位から「コミュニケーション能力」、「主体性」、「実行力」となっています。入社予定者が最も重視している能力は、上位から「コミュニケーション能力」、「実行力」、「柔軟性」となっています。
上記2つの調査結果からもわかる通り、「新入社員の質の高さ=コミュニケーション能力の高さ」と考えている企業が多いようです。